海外でも「Wi-Fi」ということばは通じます。
通信確立のためのやりとりなどのルール(プロトコル)は世界標準ですが、電波の強さの加減で、日本と海外とでは様相が異なります。
Wi-Fi
電波法との関係
アメリカの人との会話がズレているように思えたのです。
この機種なら20メートルくらい余裕で届くというのです。
同じ機種を使っているのにどうして違うのかと。
調べてみました。
やはり、アメリカでは30メートルくらいは余裕のようですね。
Wi-Fiは10mという日本の常識
日本で20mもWi-Fiが飛ぶなど聞いたことがありません。
これが常識ですし、実際、ひとつのアクセスポイントから到達させられる電波の強さは決まっています。10メートルが限界なのですよ。
海外の人と確認していると、認識がズレているように感じられました。
10m以上の距離で設計されていて、いったい何を考えているのかと常識を疑いました。
が、単に常識が違うというだけのことでした。
アメリカでは電波の強さが日本の10倍なのですね。
納得です。
それならWi-Fi電波の到達距離は3倍程度でも余裕でしょう。
強い電波は怖いです。。w
日本人独自の感覚でしょうか。きっと繊細なのですよね。
IEEE 802.11(Wi-Fi)
「Wi-Fi」は通信のための手続きが国際規格で定められています。
IEEE 802.11(あいとりぷるいー はちまるにてんいちいち)というものです。
一度は聞いたことがあると思います。
「IEEE」は「Institute of Electrical and Electronics Engineers」の略です。
アメリカの組織で、日本語では「アメリカ電気電子学会」です。アメリカの部分が米国とかになったりはするでしょう。
電気情報工学分野の学術研究団体で、ざっくり説明すると、情報技術関係の標準規格を決めてくれています。
ヨーロッパのISOやIECと足並みを揃えて、インターネットの世界をまとめてくれていると考えましょう。
見た目が同じでもパワーが異なる
通信規格は世界標準が定められているものの、各国の法律には合わせていく必要があります。
特に電波に関しては、日本はけっこう厳しいですよね。
狭いからでしょうか。。
IEEE 802.11 であっても、ローカライズされている倍もあります。
たとえば、CiscoやPaloAltoやFortinetといった、超有名海外メーカーの製品を使う機会はあると思います。
型番は同じだと思いますが、電波の出力が異なるのです。
2.4GHz帯の場合、アメリカでは1,000mWに対して、日本では10mWです。
同じ製品でも、日本ではリミッターを設けた状態で稼働させないと電波法違反になります。
海外でありがちなこと
なので、日本のPCやスマホを海外に持って行っても、Wi-Fi準拠の電波は受信できます。
ただし、アクセスポイントとの距離によっては、うまく通信を確立できないことも考えられます。
Wi-Fiは、受信した側から「受信しました」という情報を返します。
日本のPCでは、この情報を10mしか飛ばせません。
アメリカで受信するWi-Fi電波のアクセスポイントは、30mくらい離れている可能性があるのです。
受信はできても返信ができないので、通信を確立できないというわけです。
ちょっと残念な話ですね。
何かおかしいと思ったら、アクセスポイントに近づいてみましょう。
技適マークの大切さ
日本国内で電波を使う場合、総務省が審査して、技適マークが付いている状態でないと、電波法違反になる可能性があります。
電波を発する無線機は、すべからく総務省のお墨付きが必要なのです。
Wi-FiもBluettothも2.4GHzも、電波です。
繰り返しになりますが、厳密にいえば、技適マークのない端末を日本国内で無許可で使うと、電波法違反です。
罰則規定もありますのでご注意を。懲役とか罰金とかです。
法律違反はそれとして、周囲の方々にもご迷惑です。場合によっては、妨害電波状態になります。
強力な電波は周囲への干渉パワーが大きいのですよ。
この関係で、航空無線などの公益性の高い局に悪影響を与えると、罰則が重くなります。
技適マークが付いていれば大丈夫です。
表示義務がありますので、どこかに印刷されているはずです。もしくは、何かの方法で見られるようになっています。
Wi-Fiアクセスポイントにも、スマホにも、ワイヤレスイヤホンにも、その他なんでも、印字されているかメニュー項目にあるかです。
スマホだと印字されていることは少なく、設定項目内に「認証」という項目があるはずです。
海外製品の並行輸入などは気を付けてくださいね。
手元のものはすべて確認済みですよ。
ちなみに、技適マークがなくても、ちゃんと届け出れば、研究目的での使用が可能になることがあります。
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