甘いの反対は苦いなの? 科学的な納得感がほしかったので調べてみた

テレビでクイズ番組を見ていた時でした。

以下の問題に英語で答えてください。

問題: 次の言葉の反対語を書け → 「sweet」

回答者は『bitter』と書いて正解になっていました。

ここで、疑問が浮かびました。

それって欧米的な感覚なのでしょうか?
日本でも同じ?
そもそも味覚に反対という概念はあるの?

感覚的には、なんとなく理解はできるような気がします。
ただし、saltyやspicyやsourと書いても正解な気がします。。
また、hardやharshやroughもアリだと思うのです。

味覚の話

いうまでもなく、味覚は人間の五感の内のひとつです。
臭覚とともに、食物が摂食可能かどうかを判断する直接的で最終的な機能を持っているため、生きていくために大切な感覚です。
併せて、美味しいとか不味いとか、好きとか嫌いとかといった好みや楽しみにも関係します。

ヒトの場合、舌に味覚を感じ取る感覚器があります。
味覚の基本は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つです。
これ以外の感覚は、基本味の組み合わせだったり、別の感覚との組み合わせだったりします。たとえば、辛味は痛みです。

今回の『sweet』は、舌の先端の部分で感じるものと言われています。
エネルギー変換効率の良い甘いものを取り込みたいという生命活動の根源的な欲求が、身体的特徴として現れたのでしょうかw

基本味はあくまでも個別の感覚であって、たとえば、甘味は苦味で相殺されるものではありません。
甘苦いものになるのです。

『甘い』/『sweet』という言葉

辞書で調べてみました。

『甘い』/『sweet』のニュアンスは、日本語と英語で、比較的似ているのだということが分かりました。
やはり、味覚関連の言葉は人間の生活に感覚的につながっているのでしょう。

日本語の『甘い』を調べてみると

単純に、『sweet = 甘い』で考えても、意味はいろいろとあります。
出典は、デジタル大辞泉(小学館)です。

  1. 砂糖や蜜?(みつ)?のような味である。「あっちの水は苦?(にが)?いぞ、こっちの水は―・いぞ」→五味?(ごみ)?
  2. 塩けが少ない。辛くない。「味つけが幾分―・かったようだ」⇔辛い。
  3. 口当たりが穏やかで、刺激が少ない。酒の味などにいう。「―・いワイン」⇔辛い。
  4. (味覚以外の感覚に転じて)
    1. 蜜のようなにおいがする。「香水の―・い香り」
    2. 話しぶりが巧みで、人をたぶらかすさま。うまい。「―・い言葉で誘う」
    3. 心地よくうっとりさせるさま。「―・い声で囁?(ささや)?く」「―・いマスクの男」
    4. 男女の仲がよく、幸せそうなさま。「―・い新婚生活」
    5. ファッションで、リボンやフリル、パステルカラーなどを用いて少女風のかわいらしさを強調しているさま。「―・い服を着こなす」
    1. 厳しさに欠けているさま。また、くみしやすいさま。「子供に―・い親」「相手を―・く見たのが誤りだ」
    2. 評価の基準が厳格でない。「―・い採点」⇔辛い。
    3. しっかりした心構えができていない。「そんな―・い考えでは世間は渡れない」
  5. 楽しく、快いさま。「酸いも―・いも噛?(か)?み分ける」
  6. 物事の機能が本来あるべき状態より衰えているさま。「このナイフの切れ味は少し―・い」「ねじが―・くなる」
  7. 株価の動きが鈍く低落気味だ。「―・い相場」

何回か反義語が登場するのですが、『辛い』とあります。
早速、「bitter = 苦い」の立場が弱くなってきましたw

気にしたいのは、味覚から派生している意味、表現が多いことです。4以降は感覚的なものです。

英語の『sweet』を調べてみると

問題は英語ですので、本場の感覚のほうが納得感があります。

英英辞典で調べてもよかったのですが、インターネットが便利なのでw
Google先生の力を借りて、海外サイトを調べてみることにしました。

今回の問題は、恐らくですが、形容詞として考えればよいのだと捉えています。
adj.のAntonymを見ていけばよいわけです。

案の定、答えはたくさんあるようです。
下の方のサイトには『bitter』が載っていませんw

  1. sour
  2. sugarless
  3. tasteless
  4. hateful
  5. unmelodious
  6. displeasing
  7. malodorous
  8. dry

「What is the opposite of sweet?」に対しては、かなりの量が正解として認めてもらえそうです。

まとめ

辞書を見る限り、日本語では「辛い」のほうが反対の意味として使われると言えます。それにしても微妙です。
英語であれば、50ほどの選択肢から選べますw

正解はひとつとは限らない、という話なのでしょう。
今回のケースで気になったことは、その他の問題が一問一答形式だったのに、急に複数解答がある問題が出てきたことでした。

言語の問題というだけでも1対1になるか微妙な話なのに、感覚的な対義表現になって、複雑さが増した印象です。

世の中難しいことだらけです。

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