征夷大将軍の初代って誰なんだ？

征夷大将軍といえば、大和朝廷の時代に蝦夷を征討する役職に始まって、後に武家の棟梁に与えられた役職。
てっきり坂上田村麻呂が初代だと思ってたら、どうもそうではない。

初代は誰なんだって、調べてみた。
すぐ分かったんだけど。ちゃんと記録は残しておこう！

ついでに、在位期間が長い人も。最長は誰だ！？

征夷大将軍

大和朝廷の令外官のひとつ。
臨時の官職なの。
蝦夷を征討するために、東北地方に出兵する軍団の司令官。

征夷大将軍という呼び名の前から、蝦夷征討事業を指揮する臨時の官職は存在してて、「鎮東将軍」とか「持節征夷将軍」とか「持節征東大使」とか「持節征東将軍」とか「征東大将軍」とか、言われてた。
将軍って言われてた官職はいっぱいあったんだな。

その中でも、初の武家政権で初代将軍だった源頼朝が征夷大将軍だったから、って理由で、その後の室町時代から江戸時代の為政者は「征夷大将軍」になったんだな。混乱期には、武家の棟梁として認められるために征夷大将軍を目指したって話。
「征夷」の部分はどうでもよくて、「大将軍」の部分が重要なんですよ。
研究が進めば、このあたりの説が変わってくかもだけど。
今のところはこんな感じ。

出典は、Wikipedia。ほんとはちゃんと元まで追いたいんだけど。信用してますっ！

征夷大将軍 - Wikipedia

ja.wikipedia.org

初代の功績は謎だが

いまどきの説だと、記録上最初に現れる征夷大将軍は、「大伴弟麻呂」（おおとものおとまろ）さん。
794年の正月から1年間、征夷大将軍だった。
将軍ってことで、刀を下賜されてたみたい。

で、当時の副将軍が坂上田村麻呂。

大伴弟麻呂は、それより前には征夷大使だったんだ。
史料によって解釈変わるんだろうが。
この時点では、まだ「征夷大将軍」て単語は出てきてなかった。

当時、東北地方は蝦夷（えみし）と呼ばれる部族の支配下だったって話で。
阿弖流為（アテルイ）の話が有名なのかな。
あんまり記録がないんだろう。
研究してる人とか伝承とかは残ってるのか。
2013年にNHKでやってたドラマ『火怨・北の英雄 アテルイ伝』を観た。
評価はどうだったのかね。NHKがやるくらいだから、ある程度はまとまってたんだと思ってる。

火怨・北の英雄 アテルイ伝 | NHK

「火怨・北の英雄 アテルイ伝」の公式サイトです。NHK BSプレミアム・総合にて放送いたします。

web.archive.org

そして797年には、桓武天皇が坂上田村麻呂を征夷大将軍に任命してる。

征夷大将軍になるためには

源氏の棟梁じゃなきゃだめみたいな噂もあったけど、摂家とか宮家でも征夷大将軍になってるし。
出自はそこまで決まってないと。

もともと、東北地方の蝦夷討伐のための臨時職だった征夷大将軍が、どーして武家の棟梁、果ては為政者になったのかって。
まだまだ研究は続いてる。
討伐軍の長だからな。武力を正義とする人たちには、けっこーイケてる官職なんだろうな。
諸説ありますってのが前提だけど、朝廷に任じてもらうってのは必要。

鎌倉幕府の初代 源頼朝は、まずは右近衛大将（右大将）になったんだ。
右近衛大将（うこんえのだいしょう）は、宮中を守る近衛府の長官。当時、武家は公家を守る役だったからね。
その後、征夷大将軍になった。
ってことで、慣習としては、右大将からだね。
とか言われてた。

ちなみに、鎌倉幕府の時代では、征夷大将軍はそこまで重視された官職じゃなかったって説も。
それにしたって武家政権の初代の官職だから、後の世では重視される。

鎌倉としては「大将軍」ってのが欲しかった。
征東大将軍とかゆーのもあったんだけど、木曽義仲がそれだったからさぁ。。って。
朝廷の手持ちカードとしては、征夷大将軍でよろ、みたいな感じだったってさ。

ちなみに、現在はそんな官職ないんで。
現状、なれません。

調べてみて

今から征夷大将軍になりたいと思ったら、まずは制度をつくるところからだね。
明治政府による王政復古で、官職はなくなっちゃってるから。
いや～、残念だなｗ
（うちはそもそも武家じゃないってのは棚上げｗ）

征夷大将軍って、もともとは酷い話よね。
蝦夷征討ったって、相手側からすれば侵略だからな。

その後の武家の棟梁って話でいくと。
江戸幕府の第11代将軍 徳川家斉は、50年間も征夷大将軍だったんだね。
半世紀も為政者であり続けたってのはすごいな。
それなりに大変だったろうに。
あんまり世の中が変わってくような時代でもなかったのか。

いまどきは、どんどん世の中が変わってくんだから、リーダーも変わってかないとね。
元号変わるんだな～、なんて思いつつ、そんなことも考えてみた。