ISPとのネットワークの契約で、固定IPを申し込みました。
確認書に「XXX.XXX.XXX.XXX/32」というIPが書かれているのですが、これで正しいのでしょうか?
正しいです。
32ビットの
サブネットマスク
実際の値は書けないので、上のような表記にしましたが。
もう少し具体的な例示として「192.168.10.123/32」で考えましょう。これは事例ですので、実際のものではないです。
そもそもサブネットマスクが分からないということだと思いますので、シンプルに理解できるように説明します。
あらかじめおことわりしますが、厳密ではない説明をします。ざっくり理解できればよいという考え方です。
システム業界ではない方への説明です。
正しく理解するための足がかりと思って、ゆるく見守ってください。
固定IPを1つ頼みましたよね?
結論としては、「/32」と書いてあるのは固定IP1つのことです。
例として書いた「192.168.10.123/32」で考えると、「192.168.10.123」という固定IPが払い出されています。ISPへの接続設定ができたら、常にこのIPアドレスでインターネットに出ていくことになります。
相手方から見たあなたのIPアドレスもこれです。
数に限りのある固定IPを使うために、それ相応の費用をお支払いだと思います。
大丈夫です。固定IPですよ。
念のため、外部サイトで自分のIPアドレスを確認してみてください。
Googleなどの検索で、「IP 確認」などで表示されるページで可能です。
グローバルIPというのが、あなたのIPです。
コンピューターの世界は0か1なので
ちょっとだけシステムぽいお話をすると、コンピューターシステムの世界は、すべてビットで表現されます。ビットとは0か1かというやつです。
IPアドレスは、8ビットが4つ連なった形式で表現されています。
「192.168.10.123」は、ピリオドで区切られている10進数が、それぞれ8ビットの2進数で表現されるのです。
8 × 4 なので、ぜんぶで32ビットですよね。
上の例の場合は、「1100 0000.1010 1000.000 1010.0111 1011」です。
IPアドレスの解釈にはサブネットマスクという考え方が必要なのですが、これは専門的な知識として、横に置いておきます。
ちょっとデフォルメすると、IPアドレスをどれくらい固定できるか、レベル32までのやり方があるのです。レベルが高いほど、IPアドレスを固定する力が大きいです。
ISPから受け取った確認書に「/32」とあるということは、あなたのIPアドレスの固定レベルは32でマックスなので、いつも同じです。
ということでいかがでしょうか。
このレベルが低いと、固定する力も低くなり、いくつかのうちのどれかとかいった状態になります。
32と32以外は意味がぜんぜん違う
上記のとおりで「/32」以外にも書き方があります。
もうお気付きかもしれませんが、32以下なら、「/31」とか「/27」とか、書かれる可能性があるわけです。
今回の例だと、数字が小さくなるごとに、固定レベルが下がります。
あなたの見た目のブレ幅がどんどん大きくなります。/31
だとブレ幅は2です。指数関数で増えるので、10代とかになってくると、もはや何になるか分からない世界です。
ちなみに、/24
のときに渡される可能性があるIPアドレスのパターン(ブレ幅)は、256ほどです。
「/32」と書いてあればそのものズバリなのに、数が小さくなると不確定なのです。
固定IPを使う目的は、おそらくアクセス制限などのセキュリティー関係でしょう。
対象のIPアドレスのみアクセスを許可するといったことだと思いますので、ブレは許容されないことがあります。「/32」なら問題ありませんが、それ未満だと問題になることでしょう。
数が小さいことは、悪いことばかりではありません。
ISP側からしてみれば、自由度が高いというメリットもあるのですよ。
サブネットマスクはプレフィックスて表現
このあたりの書き方や決め事に関しては、別途投稿にて説明をまとめたことがありまして。
これもまたやや乱暴な書き方をしています。
が、よりシステム業界寄りです。
スラッシュと数字でサブネットマスクを表現する書き方をプレフィックスと言いますといった話です。
ご興味ありましたらぜひどうぞ。
乱暴な書き方をしています。
一応、ネットワークのことはある程度分かったうえでデフォルメしているつもりです。
専門的な知識を調べていらっしゃるようでしたら、当サイト以外の別のページでも情報をご確認ください。
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