「ジーメール(Gmail)」と「イーメール(Email)」は何が違うのかということを書いておりますが、より体系的な整理をまとめます。
Gメール と Eメール の違い
サービスの視点では、Eメールの一種がGメールです。
ただ、メールの概念を整理しておかないと、全体的には理解が難しいと思います。
「Gmail」は、アプリとして捉えるときと、サービスとして捉えるときで、若干、考え方が違うと思いますので、そういったことも整理します。
メールの概念を整理
ただ単に「メール」と言った場合でも、概念は様々です。
メッセージを送受信する仕組み全般を指すこともあれば、いわゆるEメールのメッセージそのものを指すこともあるでしょう。
まずは「Eメールとは」という問いかけから考えてみます。
ひとことで言えば短いことばですが、とても大きな概念です。厳密には前提知識がたくさん必要ではあるのですが、ここではざっくりと整理したいと思っています。
あまりにも広すぎるので、捉え方を3つの視点で見ていきます。
時には乱暴な整理もあることでしょう。それでも、大きく外れないように気を付けております。
おことわりとして、プロ仕様の書き方ではなく、ざっくり知りたい方向けという前提です。
このようなやりとりがありました。
「ジーメール(Gmail)」と「イーメール(Email)」は、何が違うの?
分類の領域が異なります。
Eメールの一種がGメールです。
ひとことで表すとこうなりますが、もう少し紐解いていきます。
一般的な仕組みとして捉えた場合
Eメールの仕組みを整理します。
いろいろと要素はあるわけですが、なるべくシンプルにまとめます。細かいことはここでは触れません。最低限、ざっくりと捉えられればよいかと思います。
Gメールは、Eメールの一種で合って、ここで言う仕組みとは異なります。ビジネス的な仕組みには興味があるかもしれませんが、ここでは触れません。
「Eメール」とは(Eメールの仕組み)
Eメールとはというお話です。
日本語では『電子メール』と言うのです。
英語表記だと「Electronic mail」ですので、略して『Email』です。
インターネットの世界で、電子的に実現しているお手紙のことです。
宛名を書いて、題名と本文を書いて送り出せば、瞬時に相手に届けられます。
宛名に該当するのがEメールアドレスです。
題名と本文は任意ですが、あると分かりやすいですよね。
メールアドレスはインターネット上の住所に相当するわけですが、お手元のパソコンやスマートフォンそのものに割り当てられている住所ではありません。
メールサービスを提供してくれているところに設置した、あなた専用のメールボックスの住所(Eメールアドレス)です。私書箱と同じ考え方です。(上図のAの場所です。)
紙の郵便物と異なるのは、送信のときにもこのメールボックスから出ていくということでしょう。(FromのEメールアドレスです。)
受信の際には、自分のメールボックスに届いているEメールを確認しに行きます。(上図のBの場所です。)
これらのメールボックスとの情報のやりとり(Eメールの送受信)を担ってくれるのが、パソコンやスマートフォンにインストールされているメールアプリです。Outlookなどが該当します。アプリに関しては後述します。
また、ウェブブラウザーを使ってメールボックスにアクセスし、メールアプリのように 送受信などを行える場合もあります。サービスに関しても後述します。
「Gメール」は仕組みではない
「Gメール」には2つの概念があります。
ひとつは、メールサービスとしての捉え方で、もうひとつは、「Gmail」アプリです。
Googleにお願いして、メールアドレスを発行してもらえば、そのメールアドレスでEメールを送受信できるようになります。
つまり、メールサービスとしての「Gメール」は、Eメールのことで、既述の仕組みに則って動いています。いくつもあるサービスのうちのひとつとしての識別名称(固有名詞)なのです。
「Gメール」という名前のメールサービス(Eメールの送受信サービス)です。
アプリに関しては後述しますので、ここでは、「Gメール」と言っても表すものが2つあるということを覚えておいてください。
「Gメール」は「Googleアカウント」にもなる
「Gメール」を利用するためには「アカウント作成」が必要です。
Googleにユーザー登録する行為のことです。
これが「Googleアカウント」で、メールアドレスそのものとして機能します。特に、無料のGメール用に発行されるメールアドレスは、「Googleアカウント」と同じです。
「Eメール」と「Gメール」サービスと「Gmail」アプリと「Googleアカウント」を混ぜないようにご注意ください。ここでは分けて考えていきます。
アプリとして捉えた場合
メールの送受信はアプリで行う機会が多いでしょうか。
送信に関しては、ある程度イメージしやすいと思います。宛先のアドレスを入力して送信すれば、そのとおりに相手側に届きます。
ただ、この「届く」という概念が若干分かりにくいかもしれません。
既述のとおり、Eメールが届く先は相手側のメールボックスです。
Eメールが届いているかどうかは、自分でメールボックスを見に行かないといけません。私書箱でも郵便受けでも、見に行かないと分かりませんよね。
アプリには、メールボックスを自動で見に行ってくれる機能が備わっています。自動で確認し、届いているものがあれば自動で持ってきてくれます。ユーザー視点では手元に送られてきているように見えますが、実はアプリが取りに行ってくれているのです。
ちなみに、アプリを使わずにメールボックスを確認する方法もあります。Webメールという手段です。ウェブブラウザーでベールサービスにアクセスし、メールボックスに直結したような状態でEメールの送受信や閲覧を行います。
「メール」アプリ
「メール」アプリと言った場合、一般的なメールアプリ全般のことを指す場合と、「メール」という名称のアプリそのものを指すが愛があります。
一般的なメールアプリは、あなたのメールボックスへのメール送信依頼と、受信済みメールの閲覧を行う機能を備えたアプリ全般のことです。たとえば、Microsoft Outlook のようなものです。
特にスマートフォンにおいては、メーカーやキャリアが用意している「メール」という名称のアプリがプリインストールされていることがあります。これも、メールの送受信機能は同じです。
主な違いは、見え方や設定のしやすさなどでしょう。
「Gmail」アプリ
一般的なメールアプリ全般のうちのひとつに該当する固有のアプリのことです。
Googleが提供する、メール送受信用のアプリです。
Androidスマートフォンには、基本的にはプリインストールされています。AndroidはGoogleが開発しているOSですので、同社のアプリが最初から導入されているわけです。
また、iOS向けにもGmailアプリは提供されています。
App Store でインストールすれば、iPhone や iPad でも Gmailアプリを利用できます。
設定を行えば、Gメール以外のサービスでも使えます。
たとえば、Yahoo!やExchange Onlineのメール送受信はGmailアプリでも可能です。
アプリを使わずWebブラウザーを使うこともある
Webブラウザー(ChromeやEdgeなど)を利用して、Eメールサービスを利用する方法もあります。これはWebメールといわれる方法で、メールサービスによって提供されている場合もあれば、提供されていない場合もあります。
たとえば、「Gメール」サービスではWebメールが提供されています。Yahoo!メールやOutlook Onlineなどでも同様です。
それぞれのサイトにアクセスし、アカウント情報でログインすると、受信箱などのEメール関係のサービスを利用できます。
サービスとして捉えた場合
すでに「サービス」ということばは使ってきてしまっていますが、あらためて、Eメールをサービスとして捉えた場合の考え方を整理します。
ここでは主に金銭的なお話です。
メールサービスとしてアドレスをもらう
Eメールを使うために必要なアドレスですが、インターネットの世界に住所を設けるわけです。
住所がないと郵便物は届きませんので、Eメールを利用するためには必須の行為です。
これによって専用のメールボックスが作成されるわけです。タダというわけにはいきませんよね。
基本的にはお金がかかる
フリーメールという言葉は定着しすぎて、もはや言われることもなくなってきてしまった感がありますが。。
あえて無料(フリー)を強調しているということは、そもそもEメールの利用は有料なのです。
Eメールアドレスを持つことに加えて、メールボックスにある程度のストレージ(データ保存領域)が必要です。
私書箱のようなものです。利用にはお金がかかりますよね。
ITの世界の表現で言えば、リソースを使うわけですから、その分の対価は必要です。
無料で使えることもある
ご存じのように、Eメールサービスを無料で提供してくれる会社がああります。GoogleもYahoo!もMicrosoftも、そのほかにもたくさんのサービスがあります。
これらのサービスは、広告が表示されたり、他のサービスの付帯だったりします。本来発生するはずのサービス利用料は、広告費やその他のサービス費用で賄われるのです。
GメールはGoogleの提供サービスのひとつ
若干繰り返しのようになりますが、GメールはGoogleが提供しているサービスのうちのひとつです。
いくつもあるサービスのうちのひとつですが、その中核になっています。GメールのアドレスがGoogleアカウントですからね。
無料で提供されています。もちろん有料版もあります。特に、ビジネス向けの有料版では、独自ドメインが利用できるとか、チーム内のアドレスを一元管理できるとか、様々な機能があります。
Googleは広告が大きな収入源です。
無料アカウントの場合には、メールの一覧画面に広告が表示されますね。Yahoo!ほどではないのは、考え方の違いだと思います。Googleは、自社のエンジンで検索してもらい、関連する広告を表示させることに力点があるのでしょう。また、Gメールを中心に、その他のサービスを利用して漏れ得れば、そこで広告以外のビジネスに繋げようということなのかもしれないです。
Eメールは現代生活に欠かせないものですので、無料でもなんでも使ってもらい、ユーザーを集めてこられればよいのでしょう。
概念の違いではあるが
ひとことで「違い」といっても、切り口によって考え方は異なります。
いくつかの観点で見てきました。
おおざっぱにまとめると、以下です。
- Eメール: メールという大きな概念
- Gメール: 特定のサービスもしくはアプリの固有名詞
GメールはEメールに内包されるものと捉えることができるのです。
話をややこしているのは、Gメールがいくつかの顔を持っていることです。サービス名でありアプリ名であり、GメールのアドレスはGoogleアカウントそのものです。
深い理解には関係するあれこれの要素が多すぎるのですが、ざっくりと、上記の感じでよいかと思います。
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