事故被害者の方々にはお悔やみ申し上げます。
関係者の方々には、状況整理や原因究明および再発防止に向けた取り組みでお忙しいかと思いますが、ご尽力をお願いいたします。
2024年1月2日
羽田空港での事故前の交信記録
ここで犯人捜しやあれこれ言うつもりはなく。
航空管制に興味がある者として、どのような状況だったのか知りたいというだけです。
各メディアに対してひとことだけ言いたいのは、和訳されると状況が分からないので原文も報道してほしいです。
紙資料の画像があったので
OCRしてみました。
原本は、罫線なしで表のようになってる資料。
ここでは表にしてます。独自CSSが効いてれば、横線スタイルの表になるはず。効かないとテーマのCSSの関係なのか、縞模様になっちゃう。
それ以外は原文ママ。
- JAL516: 事故機(日本航空機、到着機のほう)
- JA722A: 事故機(海上保安庁機、出発機のほう)
- JAL166: 到着機(日本航空機、JAL516の後ろを航行)
- DAL276: 出発機(デルタ航空機、出発2番目)
- JAL179: 出発機(日本航空機、出発3番目)
- Tokyo TOWER: 羽田空港 管制塔の「タワー」(滑走路の担当)
JST | STATION | CONTENTS |
---|---|---|
17:43:02 | JAL516 | Tokyo TOWER JAL516 spot18. |
Tokyo TOWER | JAL516 Tokyo TOWER good evening RUNWAY 34R continue approach wind 320/7, we have departure. | |
17:43:12 | JAL516 | JAL516 continue approach 34R. |
17:43:26 | DAL276 | Tokyo TOWER DAL276 with you on C, proceeding to holding point 34R. |
Tokyo TOWER | DAL276 Tokyo TOWER good evening, taxi to holding point C1. | |
DAL276 | Holding point C1, DAL276. | |
17:44:56 | Tokyo TOWER | JAL516 RUNWAY 34R cleared to land wind 310/8. |
17:45:01 | JAL516 | Cleared to land RUNWAY 34R JAL516. |
17:45:11 | JA722A | TOWER JA722A C. |
Tokyo TOWER | JA722A Tokyo TOWER good evening, No.1, taxi to holding point C5. | |
17:45:19 | JA722A | Taxi to holding point C5 JA722A No.1, Thank you. |
17:45:40 | JAL179 | Tokyo TOWER JAL179 taxi to holding point C1. |
Tokyo TOWER | JAL179 Tokyo TOWER good evening, No.3, taxi to holding point C1. | |
JAL179 | Taxi to holding point C1, we are ready JAL179. | |
17:45:56 | JAL166 | Tokyo TOWER JAL166 spot 21. |
Tokyo TOWER | JAL166 Tokyo TOWER good evening, No.2, RUNWAY 34R continue approach wind 320/8, we have departure, reduce speed to 160 knots. | |
17:46:06 | JAL166 | Reduce 160 knots RUNWAY 34R continue approach, JAL166 good evening. |
17:47:23 | Tokyo TOWER | JAL166, reduce minimum approach speed. |
JAL166 | JAL166. | |
17:47:27 | 3秒無言 |
当時、羽田空港の滑走路運用は北方向からの風に向いたかたち(320度からの風だから北西からの風かな)だったようですね。航空機は風に向かって離着陸するので普通の運用。
フライトレーダー24も確認しつつ。
到着はA滑走路(34L)とC滑走路(34R)を使用。34L側にJALと国際線のターミナルがあるけど、大型機は、走行可能距離が長い34Rに誘導してた模様。
出発はC滑走路(34R)とD滑走路(05)。34Lは、通常運用時は離陸できない。
たぶん指摘されるだろうこと
航空管制のこととか、羽田のこととか分からないと、何言ってるか分からんってことはあるだろうが。
それは前提知識のことだからいいとしても。
書き起こしにも問題がありそう。
発言ママの記録じゃなく、ちょっとまとめてるんだと思うんだ。
ちなみに、航空管制の英語は言うことが決まってるから、パターンを覚えてしまえばだいたい分かります。
この記録は国土交通省から出てきてるから、航空管制側で録音してあるもの。
航空機側での受信状況がどうなってたかとかは、各機のボイスレコーダーで分かるはず。
食い違いとかあるかもしれないから、すべての記録の照合は必須。
一方だけでの判断は禁物ね。
コールサインじゃないの?
たぶんコールサインで交信してたはず。
それを書き起こしてこんなんにしちゃったんじゃないかな。
日本航空は「Japan Air」。ジャパンエアー。
海上保安庁はコールサイン使わずで、「JA」だからジュリエットアルファ。
デルタ航空は「DELTA」。デルタ。
・・・のはず。
「JAL」と「DAL」と「JA」だけだったら、めちゃくちゃ分かりにくいよな。しかも無線音声だし。
フォネティックコードじゃないの?
ちょっと被るけど。
アルファベットはフォネティックコードを使うはず。
海保機から「C」という発言があるが、「チャーリー」って伝えてるはず。
他も。ステーションに関わらずね。
海保の航空機は羽田空港に基地があるから、庭みたいなもんでしょ。
C走行路にいるよってくらいのことなんだろう。いつもどおりの滑走路。いつもどおりの待機位置。いつもどおりのタキシングだったんだろう。
「無言」ってなに?
いちばん謎なんだけど。
ステーションも謎だし。
どっかから交信入ってたってことかね。
無言期間なんて、記録を見ればいくらでもあるだろうが。
どっかから謎の電波でも出てたか?
ジャミングがあったなら、それはそれで問題。
航空管制に割り込んで、悪いことしようとしてたってことにもなる。
電波法にも触れるぞ。
事故調査委員会の報告待ち
シロウトがあれこれ言ったところでどうしようもないこと。
詳細は、ちゃんとした専門家チームが調査してくれるんだから。
無線記録だけじゃなく、機体状態、気象状況などなど。
滑走路上で発生した衝突事故って、かなり重大な事故。
これまで発生してたニアミスとかのインシデントをもとに、運用改善を繰り返して、安全な交通ルールを作り上げてきてたのに。
事実確認、原因究明、再発防止策などなど、よろしくお願いいたします。
ご意見やご感想などお聞かせください! コメント機能です。