Appleを名乗るメールが来ました。
「名乗る」です。
こんなメールが届きました。
セキュリティ上の理由により、Apple IDがロックされていま・・・
お客様各位、
あなたのApple IDは、異常な場所からアクセスされているため、rockされています。
ログインの詳細:
日付: ********
ブラウザ: ********
オペレーティングシステム: ********
国: ********24時間以内にこのメッセージが確認されるまで、お客様のアカウントは保護されます。
指定した期限内にこのメッセージを確認しないと、アカウントは永久にロックされます。確認ボタンを押して、アカウントが完全に安全になるまで提供する手順を完了してください。
[ 検証 ](ボタン)
敬具、
Appleサポート。
(以下略)
見るからに怪しいです。
詐欺ですね。
今回の見極めポイントを書いておきます。
見極めポイント
そもそも、題名が文字化けしている時点で、何か怪しげな空気を感じます。
感じてください!
その他にもいくつか目立つポイントがありますので、書いておきます。
全体の印象
メール全体から醸し出される雰囲気が怪しいです。
それは、日本語の表現だと思います。
確かに、Appleからのメールで日本語に違和感があることもあるでしょう。
それでも、疑って余りある状況です。
もしAppleが本当にメールを送ってきているのなら、少なくとも文言の不整合はありません。今回のメール中に「確認ボタン」など存在しないのです。ボタンには「検証」と書いてあります。
その他にも、日本語を母語としている人であれば違和感のある句読点の使い方が散見されます。
英語のルールを知っていればなおさらです。
(悪用されたくないので細かくは書きませんが、分かると思います。)
日付形式も、日本人向けになっていません。
メールアドレス
醸し出される雰囲気に加えて、決定的なのがアドレスです。
今回はAndroid端末の画面コピーなので、「自分」と書いてある右横の下向きの印をタップし、送信者(From)のアドレスも表示しました。
iOS(iPhoneなど)の場合は、「差出人」の右側に表示されている名称をタップします。
その他、PCなどのメーラーの場合には、差出人アドレスを確認する方法で、表示名ではなく実際のアドレス文字列を確認します。
今回は、「noreply@youtube.com」というアドレスになっています。
おそらく、このアドレスも詐称でしょう。
少なくとも、Appleサポートのドメイン(「@」の右側)でないことは確かです!
フッター部分
最後のところを見て、ピンときます。
機械翻訳を通しています。
すべての権利予約。
今どきあまり流行らないのですが、コピーライトの書き方として、「~, All right reserved.」というものがあります。
これを訳したものでしょう。
いずれにしても、怪しいところだらけという話です。
対処
無視です。
詐欺ですので。
慌ててボタンを押そうものなら、相手の思うつぼです。
落ち着いてください。
Apple ID が永久にロックされることはありません。
危険だと思うなら、メールを破棄してしまった方がよいでしょう。
間違えて誰かが操作してしまうリスクまでを消すことができます。
興味本位でボタンを押してしまわないように!
敵の狙い
怪しいサイトへの誘導でしょう。
実際に動かしたわけではないので、当方も分かりかねます。
容易に想定できるストーリーは、誘導先で以下のようなことを狙うと考えられます。(一例です)
- 個人情報の収集
- 名前やメールアドレスやパスワード
- クレジットカード情報
- ウイルスの埋め込み
- さらなるフィッシングサイトへの誘導
何らかの欲望に訴えてくるとか、危機感をさらに煽ってくるとか、場合によっては同情を誘ってくることでしょう。
技術的には、サイトを表示しなくても、ボタンを押すだけでも、何かしらの攻撃が可能です。
踏んでしまった際の対応
もし万が一、「検証」ボタンを押してしまったら、恥ずかしがらずに警察や消費生活センターに相談してください。
もし、すでにクレジットカード情報を送信してしまったのなら、対象カードを即刻停止しましょう。
手続きは大変でしょうが、即、止め!!
そして、今後も、詐欺のターゲットになる可能性が高いことを認識してください。「こういう話に乗りやすい人」として、マークされている可能性があります。
うまい話にはウラがあります。
ご注意を。
ご意見やご感想などお聞かせください! コメント機能です。