FeliCaとNFCって違うの?
NFCの一種がFeliCaです。
SuicaとかPASMOとかも仲間でいいんだよね?
はい。
FeliCaです。
なのでNFCの一種です。
NFCとFeliCaは互換性があります。
ただしNFCは規格が多いので、ごく稀にFeliCa規格とは異なる場合があります。
NFCという大きなくくりの中に、FeliCa規格があります。
近距離無線通信技術には、FeliCa以外もあるのですよ。
ざっくりと説明します。プロフェッショナルな情報が必要な方は、専門のサイトへどうぞ。
ことばの違いを確認
歴史やらなんやらを無視してしまえば、NFCという大きなくくりの中にFeliCaがいます。
NFCは国際規格ですし、FeliCaも国際規格です。
非接触での近距離通信です。
NFC
近距離無線通信技術のことです。
略語です。
Near Field Communication の文字を取っています。
ICカードと読み取り技術と書き出し技術に分かれています。
ちなみに、RFIDの一種でもあります。
FeliCa
SONYが開発した非接触型ICカードの技術方式のことです。
お得意の独自形式だったのですが、ちゃんと国際規格化されています。
「ISO/IEC 18092(Near Field Communication, NFC TYPE-F)」という名前です。ここで「NFC」が出てきましたね。
日本で使われているもので有名なのは、SuicaやPASMO、Edyやnanacoといったところでしょう。
他にも、会社などにある電子ロックのキーやクレジットカードへの搭載など、利用場面はひろがってきています。
感染症予防の観点からも、非接触は有効な防疫手段です。
さらに拡大していきそうな雰囲気です。
少しだけ歴史の話を
「NFC-F」ということばから想像できるかもしれませんが、FeliCaが先でNFCが後です。
近距離無線通信技術が乱立状態になりそうということで、当事者のSONYをふくめ、フィリップスとノキアの3社でコンソーシアムを立ち上げたのでした。
厳密には、NFCという規格が先にあり、コンソーシアムができあがり、NFCに派生規格(FeliCa)を足してもらったという流れです。
乱立しそうになった規格を包含するかたちでNFCをパワーアップさせたのです。
結果として、NFCには4タイプがあります。
A、B、F、Vです、
これらをどう実装するかも含め、規格化されています。
群雄割拠にならなくてよかったですね。
スマホに搭載されているものは?
チップをスマホに搭載できることから、ガラケー時代から、日本のケータイにはFeliCaが搭載されているものが多いと思います。
もともとソニーが開発したものということもあるのでしょう。
もちろんNFCの一種です。
ひとつ注意が必要なのは、FeliCa対応ならNFC対応ということでもないですし、NFC対応ならFeliCa対応ということでもないということです。
基本的には、NFC対応ならFeliCa対応と考えてよいのですが、ごく一部、規格に準拠していないものがあるようです。規格でもそういったコンセプトです。100パーセントではないということを覚えておきましょう。
海外の端末でもNFCが搭載されているものは、FeliCa機能が使えることがあるのです。
このため、手持ちのLumia 950では、Suicaの情報を読み取ることができます。
Lumia 950 は海外製品で、日本では発売されていなかったものなのですが。
規格というのはとういうものですね。
他の通信方式との棲み分け
近距離で通信できる方式としてすぐに思いつくものに、BluetoothやIrDA(赤外線)やWi-Fiがあると思います。
NFCやFeliCaは、カードの情報だけあれば、受信機側でがんばってもらって通信できます。
カードの中身を変えることなく、受信機側ですべてやるという考え方です。
基本的には、送信側と受信側の関係が一方向の通信です。
受信機側といっても、単純にカード情報を通信するだけの部分だけでなく、その情報を照合したり、照合して得られた情報をもらってきたりといったこともセットです。
受信する方にかなりのがんばりが要求されますw
受信機側からアンテナへ向けて、稼働用の電気まで送ってあげていますので。
微々たるものですが。
いずれにしても、NFCやFeliCaは高機能な規格です。
BluetoothやIrDAやWi-Fiは、双方向の通信技術です。
おたがいに、送ったよとか聞いているよとかいったことを常にやり取りしています。
送信側にも受信側にも、そこそこのパワーが必要なのです。
最大の問題は稼働用電源です。そこそこのパワーを発揮するための電源を共有されないと、何もできないのです。
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