セミの鳴き声の違いを知る!よく聞く6種類の見分け方と海外のセミ事情

本格的な夏が到来すると、どこからともなくセミの鳴き声が聞こえてきます。
まるで季節を告げるかのように鳴り響くその声は、日本の夏の風物詩です。

青空

セミの鳴き声の違いを知る!
夏の教養としての見分け方

しかし、ひとくちに「セミの鳴き声」と言っても、実は種類によってその音色やリズムはまったく異なります。
鳴いている時間帯や好む場所も、種類ごとにそれぞれの特徴を持っています。

今回は、大人の教養として知っておきたい「セミの鳴き声の違い」について整理しました。
よく耳にする6種類のセミの見分け方から、子どもたちが大好きな抜け殻での識別方法、さらには海外の珍しいセミ事情まで、詳しく解説します。

日本でよく聞く6種類のセミ: 鳴き声・見分け方・生息域・活動時間

日本には約30種類のセミが生息していますが、日常的に目にする機会が多いのは主に以下の6種類です 。
それぞれの鳴き声をカタカナで表現するとともに、見分け方や主な生息域、よく鳴く時間帯をまとめました。

  • アブラゼミ
  • ミンミンゼミ
  • クマゼミ
  • ツクツクボウシ
  • ニイニイゼミ
  • ヒグラシ

セミの声は、耳にするだけでなく、マンガなどの文字媒体でも触れる機会が多いですよね!

アブラゼミ

  • 鳴き声: ジリジリジリジリ…
  • 見分け方: 体長は約5cm。羽が透明ではなく、茶褐色(不透明)をしているのが最大の特徴です。
  • 主な生息域: 北海道から九州まで日本全国に広く分布しています。公園や街路樹、果樹園など、人間の生活圏に近い場所でもよく見られます 。
  • 活動時間帯: 主に早朝(5時30分〜6時30分頃)と、日中から夕方(11時〜18時頃)にかけてよく鳴きます 。

市街地でもよく聞くやつだと思います。

ミンミンゼミ

  • 鳴き声: ミーンミンミンミンミー
  • 見分け方: 体長は約6cm。黒地に青緑色の鮮やかな斑紋があり、透明な羽を持っています。
  • 主な生息域: 日本全国に分布していますが、東日本では平地の公園や街路樹に多いです。それに対し、西日本では主に低山地や山地に生息しており、市街地ではあまり見かけません 。
  • 活動時間帯: 気温が高くなる日中(9時〜15時30分頃)に盛んに鳴きます 。

セミと言えばこれっ!といった代名詞のような存在でしょう。

クマゼミ

  • 鳴き声: シャワシャワシャワ…、ワシワシワシ…
  • 見分け方: 体長は6〜7cmにもなる日本最大級のセミです。真っ黒な体に透明な羽を持ち、羽の付け根付近にオレンジ色の模様があります。
  • 主な生息域: 主に関東地方以西から九州、南西諸島にかけて分布しています。温暖な気候を好み、西日本の都市部では非常に多く見られます。近年は温暖化の影響で生息域が北上しているとも言われています 。
  • 活動時間帯: 主に午前中(5時30分〜11時頃)に大合唱します 。

大きいので目立ちます。

ツクツクボウシ

  • 鳴き声: オーシツクツク、オーシツクツク…
  • 見分け方: 体長は約4cmと細身です。緑色を帯びた体に黒い模様があり、透明な羽に茶色の紋が2つあります。
  • 主な生息域: 全国の平地から山地まで幅広く生息しています。警戒心が強く、近づくとすぐに逃げてしまうため、姿を見るのはやや難しいセミです 。
  • 活動時間帯: 日中(6時〜18時頃)によく鳴きますが、特に午後から夕方にかけて盛んに鳴きます 。夏の終わりから秋の訪れを感じさせるセミです。

よく聞くのに姿が見えないレアキャラだと思っています。

ニイニイゼミ

  • 鳴き声: チーーーーー、チー…ジー…
  • 見分け方: 体長は約2〜4cmと小型です。全身が灰褐色で、羽には茶色と透明のまだら模様があります。木肌に溶け込むような保護色をしています。
  • 主な生息域: 北海道から沖縄まで全国の雑木林や公園などに生息しています 。桜の木などによく止まっています。
  • 活動時間帯: 明け方から日没後まで、一日中よく鳴きます 。6月下旬頃からいち早く鳴き始めるのも特徴です。

セミが鳴き始めたな、と思うときの主役はコイツだと思っています。

ヒグラシ

  • 鳴き声: カナカナカナカナ…
  • 見分け方: 体長は約4〜5cm。緑がかった褐色の体色で、透明な羽には緑色の脈が走っています。
  • 主な生息域: 全国の山地や森林など、少し薄暗く涼しい場所を好みます。都市部の中心で見かけることは少ないセミです 。
  • 活動時間帯: 主に早朝(日の出前)と夕方(日没前後)の薄暗い時間帯に集中して鳴きます。その涼しげな声は、夏の終わりや哀愁を感じさせます。

夏が終わるな、という印象です。

抜け殻でも種類は見分けられる?

林

夏休みになると、子どもたちが公園でセミの抜け殻を夢中になって集める姿をよく見かけます。
あの頃のことをふと思い出すことがあります。
すごい価値があった気がします。
実は、この抜け殻を見るだけでも、どのセミが羽化したのかを見分けることができます 。

抜け殻を識別する際の主なポイントは以下のとおりりです。
分かりやすい順番にしてみました。

  • ニイニイゼミ: 最も分かりやすく、小さくて丸っこい形をしており、全身に泥がついているのが特徴です。
  • クマゼミ: 抜け殻のサイズが最も大きく(全長26mm以上)、背中が大きく盛り上がっています。お腹側を見ると、おへそのような出っ張りがあります。
  • アブラゼミ: ミンミンゼミと大きさや形が非常に似ていますが、触角で見分けます。アブラゼミは触角が太く毛が多いです。
  • ミンミンゼミ: アブラゼミと大きさや形が非常に似ていますが、触角で見分けます。ミンミンゼミは触角が細く毛が少ないです。
  • ヒグラシ: ツクツクホウシと似て小型ですが、ヒグラシの抜け殻はツヤがあり背中が盛り上がっています。
  • ツクツクボウシ:ヒグラシと似て小型ですが、ツクツクボウシはツヤがなく、背中が平たいのが特徴です。

抜け殻を集めて種類を分類することで、その地域にどんな自然環境が残っているのかを知る「環境指標」としても役立ちます。

海外だとセミの種類や事情が異なる?

日本にいると「セミの鳴き声 = 夏」というイメージが定着していますが、海外に目を向けると、セミ事情は大きく異なります。

世界のセミの分布

世界には約1,500〜3,000種類ものセミが生息していると言われています 。
アジア圏や北米、中南米には多くのセミが生息しています。
ヨーロッパ圏(特に北部)にはセミの種類が少なく、イギリスなどには生息していません。南フランスやイタリアなど地中海沿岸の一部地域で見られる程度です 。

鳴き声を「音色」と感じるのは日本独特?

ノイズ

日本ではセミの鳴き声を「夏の風物詩」として情緒的に捉え、俳句や文学にも多く登場します。
しかし、欧米諸国ではセミの鳴き声を表す固有の擬音語(オノマトペ)が存在しないことが多く、「ノイズ(雑音)」や「バズ(羽音)」として認識される傾向があります 。

虫の音を「声」として聞き分ける文化は、日本特有の豊かな感性と言えるかもしれません。

アメリカの「周期ゼミ(素数ゼミ)」

アメリカ東部には、13年または17年という長い周期で一斉に大量発生する「周期ゼミ(Magicicada)」が生息しています 。
これらのセミは、地中で13年間または17年間も幼虫として過ごし、特定の年に数億から数兆匹という規模で一斉に羽化します。

2024年は、13年ゼミと17年ゼミが同時に羽化する「221年に一度のダブル羽化の年」として世界的なニュースにもなりました。
日本のセミのように毎年少しずつ羽化するのではなく、天敵に食べ尽くされないために一斉に発生するという驚きの生存戦略を持っています。

感性を磨けば楽しみが増える

青空

セミの鳴き声に耳を傾けることは、単に季節を感じるだけでなく、その地域の気候や自然環境を知るきっかけにもなります。

「ジリジリ」と鳴いていればアブラゼミ、「シャワシャワ」ならクマゼミ、「カナカナ」ならヒグラシと。
鳴き声を聞き分けることができれば、夏の散歩もより一層楽しくなるはずです。

今年の夏は、ぜひ身近なセミの声に耳を澄ませて、種類や時間帯の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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