白ゴマと黒ゴマの違いは?栄養・風味・金ゴマとの違いを調べてみた

白ゴマと黒ゴマ。どちらも身近な食材ですが、担々麺屋さんのメニューで見比べたとき、「味や栄養に違いはあるのだろう」と気になりました。

ごま

ごま

実際に白ゴマ担々麺と黒ゴマ担々麺を食べ比べてみると、白ゴマはクリーミーで、黒ゴマはゴマの香りが強いように感じます。(別の日ですよ。)
では、これは気のせいなのでしょうか。

ここでは、農林水産省や文部科学省の情報を確認しながら、白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの違いを調べました。
先に結論を言うと、栄養成分に大きな差はないものの、風味や種皮の特徴には違いがあります。

ゴマは小さな種子。実はとても歴史の古い食材です

ゴマは、ゴマ科ゴマ属の植物の種子です。
料理の上では薬味やトッピングのような存在ですが、油を多く含む種実類でもあります。

ゴマがいつから食べられていたのかを正確に一つの年代で示すのは難しいようです。
ただし、考古学研究では、インド亜大陸北西部でハラッパー文明の時代には栽培ゴマが定着していたと考えられています。
メソポタミアへは紀元前2000年より前に広がったとする研究もあります。
つまり、ゴマは少なくとも数千年前から人々に利用されてきた食材です。

ゴマの代表的な栄養成分には、次のようなものがあります。

  • 脂質
  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • カルシウムやマグネシウムなどのミネラル
  • ビタミンB群やビタミンE
  • ゴマ特有の成分であるセサミンなどのゴマリグナン

文部科学省の「日本食品標準成分表」では、いりごま100g当たりの成分は以下です。

  • 脂質: 54.2g
  • たんぱく質: 20.3g
  • 食物繊維: 12.6g
  • カルシウム: 1,200mg
  • 鉄: 9.9mg

100gはかなり多い量ですよね。
健康によさそうだからと大量に食べるのではなく、料理に少量ずつ取り入れるのが現実的でしょう。

ゴマは白、黒、金だけではない

ゴマは、種子の外皮の色によって、白、黒、金の3種類に大きく分けられます。
農林水産省によると、世界には色や形、大きさの異なるゴマが約3,000種あるとされています。
店頭で目にする3色は、たくさんあるゴマの中でも、ごく一部の身近な分類と言えそうです。

なお、色だけで品種や栄養が完全に決まるわけではありません。
品種、栽培地、収穫時期、皮をむいているか、焙煎しているかなどで成分や味は変わります。
そのため、「黒ゴマなら必ずこの栄養素が多い」と決めつけるのは避けたほうがよさそうです。

白ゴマと黒ゴマの違いは、栄養よりも風味に出やすい

農林水産省は、白・黒・金のゴマについて、成分にそれほど大きな違いはないと説明しています。ゴマ全体では、成分の約50%が脂質、約20%がたんぱく質です。脂質の多くは不飽和脂肪酸ですが、ゴマは高エネルギー食品でもあります。

一方で、色の違いは主に種皮の色によるものです。種皮の割合や色素成分の違いによって、香り、苦み、コク、料理にしたときの印象が変わります。栄養だけで勝負を決めるより、料理との相性で選ぶほうが、ゴマを楽しみやすいと感じました。

白ゴマは、まろやかで油分を生かしやすい

白ゴマは、黒ゴマと比べて脂質が若干多い傾向があるとされています。
ゴマ油の原料としても使われ、白っぽい見た目と、まろやかでナッツのような風味が特徴です。

すりゴマや練りゴマにすると、油分によるなめらかさが出やすくなります。
和え物、ドレッシング、しゃぶしゃぶのたれ、担々麺のスープなど、クリーミーさを加えたい料理に向いているでしょう。

ただし、白ゴマのほうが必ず大幅に栄養価が高いという意味ではありません。
脂質の差も「若干」とされており、商品や品種によって変わります。

黒ゴマは、香ばしさと種皮の存在感が魅力

黒ゴマは種皮が黒く、白ゴマよりも香りやコクを強く感じる人が多いゴマです。
種皮の割合が多いとされ、カルシウムなどのミネラルが多い傾向についても説明されています。

黒い色のもとになる色素にはポリフェノール類が関わります。
ただし、色素やポリフェノールの量は、品種や分析方法によって結果が変わります。
「黒ゴマなら、どの商品でも白ゴマよりポリフェノールが多い」とまでは言い切れません。
健康効果を断定するのではなく、黒い種皮と独特の香りを楽しむ食材と考えるのが自然です。

黒ゴマは皮がやや硬いとされるため、すりゴマにすると香りが広がります。
おはぎ、白和え、大学いも、アイスクリームなど、甘いものにもよく合います。
もちろん、担々麺のスープにも合います!

金ゴマは、香りとコクを重視したいときに向く

金ゴマは、黄ゴマや茶ゴマと呼ばれることもあります。
白ゴマや黒ゴマより脂質が高い傾向があり、コクのある味わいと、華やかな香りが特徴です。
流通量が限られることもあり、一般に白ゴマや黒ゴマより高価な商品が少なくありません。

料理では、ゴマそのものの香りを生かしたいときに向きます。
ほうれん草のゴマ和え、きんぴら、ふりかけ、和食の仕上げなど、シンプルな料理に使うと違いを感じやすいでしょう。

ただし、金ゴマが常に最も優れているわけではありません。
価格、香り、料理との相性を見て選ぶ種類です。

白ゴマと黒ゴマを担々麺で食べ比べてみた

今回、白ゴマ担々麺と黒ゴマ担々麺がある店へ行き、実際に食べ比べてみました。
もちろん別の日です。
1日で2杯は無理ですので。。

白ゴマ担々麺は、スープに丸みがあり、クリーミーな印象でした
。辛さの中にもまろやかさがあり、全体がまとまっているように感じました。

一方、黒ゴマ担々麺は、ひと口目からゴマの香りが強く感じられました。
香ばしさが前に出るため、同じ担々麺でも少し力強い味わいだと感じました。
個人的には黒ゴマが好きです。

あくまでも個人的な感想です。
もちろん、これだけで白ゴマと黒ゴマの味を断定することはできません。
それでも、同じ担々麺で比べたことで、白ゴマは「まろやか」、黒ゴマは「香ばしい」という違いを実感できました。

ゴマの栄養を生かすなら、すりゴマや練りゴマが便利

ゴマを粒のまま食べるか、すって食べるかで、食感だけでなく食べやすさも変わります。
ゴマの種皮は硬いため、粒のままだと内部の成分を十分に利用しにくい場合があります。
栄養を効率よく取り入れたいなら、すりゴマや練りゴマを選ぶ方法があります。

おすすめの使い分けは次の通りです。

食べ方特徴向いている料理
いりゴマ食感と香ばしさを楽しめるサラダ、麺、炒め物の仕上げ
すりゴマ香りが広がり、料理になじみやすい和え物、汁物、ふりかけ
練りゴマなめらかでコクが出る担々麺、たれ、ドレッシング

すりたては香りがよい反面、空気に触れる面積が増えます。
開封後やすった後は、保存方法を確認し、においや味に変化がないか見ながら早めに使うと安心です。
また、ゴマは脂質が多くエネルギーも高いので、「体によいから」と食べ過ぎないことも大切です。

白ゴマと黒ゴマは、目的で選べばよい

調べてみて分かったのは、白ゴマと黒ゴマは、栄養成分だけで明確に優劣をつけるものではないということです。
どちらも脂質、たんぱく質、食物繊維、ミネラルなどを含む種実類で、基本的な栄養の方向性は似ています。

選び方に迷ったら、次のように考えると分かりやすいでしょう。

  • まろやかさやクリーミーさを出したいなら白ゴマ
  • 香ばしさや濃いゴマの風味を楽しみたいなら黒ゴマ
  • 香りとコクを重視するなら金ゴマ

そして、栄養を効率よく取り入れたいなら、すりゴマです。

このたび担々麺を食べ比べて、白ゴマと黒ゴマは見た目だけでなく、料理の印象を変える食材だと感じました。
次にゴマを選ぶときは、「どちらが健康によいか」だけでなく、「どんな香りや口当たりにしたいか」で選んでみようと思います。

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