満員電車の中で『儀礼的無関心』を学びました

この日、関東に台風が近づいていました。
夕方から雨の予報ということもあってか、出勤時間帯の電車は、いつも以上に混雑していたように感じました。
さらに、この蒸しっとした気候も関係しているのか、車内の空気は険悪でした。。

ちょうどそんな中、電車内のマナーを社会学的に解説する記事がありました。
『儀礼的無関心』という概念を紹介しています。

• 電車内での化粧を多くの人が嫌がる社会学的理由

この記事に書かれていることが、まさにその場で起こっていたのです！ｗ
ぴったりハマりすぎて笑いそうになりました。

儀礼的無関心

記事によれば、アメリカの社会学者が提唱した考え方なのだそうです。
『他人に干渉しないが、完全に無視もしない。』という人間の振る舞いです。

電車に乗ったら、同乗者をチラ見はするけど、その後は不干渉ということです。
『あなたの存在は認識していますが、干渉しませんよ。』とお互いにサインを発しあうわけです。
エレベーターとかでもそうですよね。
現代人の特殊スキルみたいなものです。

このスキルは、ある程度の社会生活内での経験に基づいて身に付いてくるものとのことです。
日本の都市部では公共交通機関が発達しているので、多くの人が小さいころからこのスキルを鍛えられていると思います。
地域差はあると思いますが、だいたい同じような振る舞いになるでしょう。和を重んじる日本人ですね。

もちろん、海外でも同じようなスキルは存在するのです。社会学的スキルで文化と大いに関係しますから、距離感やサインは地域によって異なります。

さて、このスキルが最大発揮されるのは、満員電車だと思います。

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車内で起こっていたこと

ぎゅうぎゅうの車内。ドアとドアの真ん中辺りで、男性同士がもめていました。
理由はよく分かりません。。
最初のうちは、お互いに肩を激しく動かしていただけでしたが、次第にエスカレートして、片方が恫喝していました。
もう片方の男性は無視しようとしてLINEを起動してスマホをいじっていましたが、何も送信していませんでしたｗ
周りには女性の乗客もいてちょっとかわいそうではありましたが、直接危害がなさそうだったので、干渉せずに無関心を決め込んでしまいました。

そしてドアの横では、汗だくの女性が化粧を直していました。。
走ってきたのか、かなりの汗で、ちょっと近づきたくないほどで。。ｗ
（そちら側に押し込まれて嫌な思いをしていた、という話でもあるのですが。。）
汗をかいた状態ではお化粧を直すのも大変だと思います。
これも直接被害がなかったので干渉せずでした。

過剰にならないバランス感覚

男性同士のいざこざは、お互いに干渉しすぎで『儀礼的無関心』を破ってしまっています。
お化粧していた女性は、既出の記事のとおりで、完全なる無関心で『儀礼的無関心』を破っていたのです。

周りにいた人たちは、なかなかの不快感だったと思います。それでも、干渉しすぎにならないように、儀礼的無関心を貫いたのです。

周りの人たちの社会性がなかったら、車内は修羅場でしたねｗ

『他人に干渉しないが、完全に無視もしない。』という絶妙なバランスは、みんなで保っていくものだと思います。
みんなのちょっとずつの我慢で、平和な生活が成り立っているのです。

スマホを操作しながらでも、ちゃんと周りに気を配りましょう！

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「みんな」の努力が必要です

繰り返しますが、社会全体で、お互いに努力して、ぎりぎりのバランスを保っているのです。

好戦的にならずに、他人のことを思いやりましょう。
自分への戒めも込めて。

お時間がないかもしれませんが、お化粧直しには、ぜひパウダールームをご利用ください。

最近のお手洗いはきれいになっていますよね。