SSDとeMMCの違いをざっくり説明(HDDも併せて)

SSDもeMMCも、フラッシュメモリーの一種です。
ぱっと見で分かる違いは、名前が違うとか、価格がなんとなく違うといったところでしょう。

SSDとeMMCの大雑把な比較
(HDDも)

今回お問合せいただいたのは、「ストレージが違っているが、要するにどう違うのか?」ということでした。
ノートパソコンを新しく購入したいというお話です。
ざっくりと表にまとめておきます。

こういう説明は、口頭よりも比較表のほうがよいですね。
プロ向けの説明ではありません。かなり大雑把な説明です。詳しいことを知りたい方は、戻るボタンをどうぞ。

なるべくシンプルに説明したい

SSDとeMMCの比較

今回話題のSSDとeMMCに加えて、馴染みのあるHDDも比較に加えています。

SSD
「Solid State Drive」の略。ソリッドステートドライブ。半導体メモリをディスクドライブのように扱える。補助記憶装置の一種。
eMMC
「embedded Multi Media Card」の略。組み込み型マルチメディアカード。フラッシュメモリ(SDカードなど)をディスクドライブのように扱える。補助記憶装置の一種。
HDD
「Hard Disk Drive」の略。ハードディスクドライブ。磁性体を塗布した円盤を高速回転し、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す。補助記憶装置の一種。

先に書いておきます。
ざっくり感でしか比較していません。
細かい話は、それ相応の情報量があるサイトにてご確認ください。

ざっくりなので、厳密な定量値もありません。
SSDを基準にして、どの程度のレベル感かをまとめておきます。

比較項目 HDD SSD eMMC
1. 読み書き速度 すごく遅い 基準 ちょっと遅い
2. データ当たり単価 はるかに安い 基準 ちょっと安い
3. 消費電力 すごく多い 基準 ちょっと少ない
4. モノとしての大きさ すごく大きい 基準 小さくできる
5. 衝撃への強さ すごく弱い 基準 同じくらい

それぞれの比較項目に関して、もう少し詳しく書いていきます。
あまり専門的にならないようにします。

1. 読み書き速度

いわゆる「速さ」です。

フラッシュメモリー最大の特徴は、データを書いたり読んだりする速度です。
速さ重視なら、OSを記憶させているドライブはSSDかeMMCにしたいものです。
SSDの方が速いです。

HDDはかなり遅い上に、使っているとどんどん遅くなってしまう傾向にあります。ディスククリーニングは定期的にどうぞ。
ちなみに、フラッシュメモリーに対しては、ディスククリーンアップ不要というか、やってはいけない行為です。

2. データ当たり単価

お金

1MBあたり何円か、といった話です。

すでに技術が確立しているHDDに、相当な分があります。
大容量のデータをずっと置いておくだけなら、HDDにはかなわないでしょう。
しばらくは、この体制になると思われます。

SSDもeMMCも高価なものです。
SSDと比べれば、eMMCの方がややリーズナブルな価格です。

3. 消費電力

少ない電力の中での動作を前提としているeMMCに強みがあります。
SSDもそこまで変わらないのですが。。

HDDは回転体を動かすので、どうしても電気が必要です。

ノートPCなどの持ち運び機器だと、バッテリーの持ち時間に影響します。

4. モノとしての大きさ

雷神の大きさ比較

いわゆる、物理的な大きさのことです。
スマホやタブレットの場合、記憶装置はそれぞれ個別の設計になっており、大きさは重要です。場合によっては、ノートパソコンも同様でしょう。

eMMCは小さいところに収まるのです。もともとそういった思想で作られたものです。
SSDの方が大きくなってしまいます。

デスクトップパソコンに関しては、内蔵でも外付けでも、ディスクなどの製品サイズは規格化されてサイズが決まっています。
決められたサイズにどれだけ収められるかといった考え方にも関わってきます。

5. 衝撃への強さ

GA-110WB-7AJF

携行することを考えた場合は、衝撃に強い記憶装置がよいです。
HDDであっても、物理的に守るアイデアはいろいろと実装されています。
それにしても、SSDやeMMCの強さには勝てません。

スマホを落下させてしまっても、データは問題なく読み書きできます。本体に多少キズが残るかもしれませんが。。
画面がバキバキになっても問題なく稼働してくれている理由のひとつです。
同じ感覚でHDDを落としてしまうと、一瞬でデータが飛びます。みごとに読みだせなくなることでしょう。

耐久性も気になる

古い時計

何年使い続けられるのか、といったことです。
HDDは8年とか言われていましたが、実際には10年以上使えてしまうものです。
個体差や使い方によります。

耐久性に関して、SSDやeMMCは、HDDよりも長いということになっています。
先の表に当てはめれば、SSDを基準にして、eMMCは「やや劣る」、HDDは「すごく劣る」といった感覚です。

unknown

これを書いていないのは、SSDやeMMCがどれくらいのタイミングで劣化して使えなくなるのか、よく分かっていないからです。
不確定要素は2つあります。

まず、SSDやeMMCには、書き込み回数の限界数があります。
この数字を超えると使えなくなるのです。
おおむね、製品の値段に比例します。同じ容量なのに価格が違うのはこの要素が関連している場合があります。

錆びた鍵

もうひとつの要素として、経年劣化も考慮する必要があります。
個体差がありますし、そこまで長く使った実績情報があまりないのです。
経験値が少ないため、正直よく分かっていません。。

つまり、書き込み制限が先に来るのか、経年劣化が先に来るのか。
10年とか20年とかいった単位なので、正直よく分からないのです。

一応、SSDは15年はもつと言われています。

どれを選ぶか

さて、SSDとeMMCのどちらを選ぶかという話です。
最近はノートパソコンに搭載されるストレージがどちらかになってきています。
ざっくりな考え方としては、以下です。

高価で高速なSSDにするか、ちょっと遅くてちょっとお安いeMMCにするか。

ただし、速度に関してもいろいろな要素があります。
2台並べて比べてみれば分かりますが、自分で買うノートパソコンは1台でしょう。
単純にコスト重視でeMMCでよいのだと思います。

参宮橋1号踏切

ちなみに、個人的にはSSDを選びます。
速度重視だからです。
加えて、SSDは技術の歴史が長く、信頼性がある程度確立されていると考えるからです。
あと響きが好きです。

容量は、最低でも128GBですね。
Windows 10 をリフレッシュすれば、バージョンが進んでもそれなりに容量を抑えられるとはいえ、その作業を実施する余裕があまりないと思われます。

長い期間残したいデータの保管には、HDDを使うか、クラウドストレージを使います。
OSはSSD、データ保管庫はHDDが最強だと考えております。

なるべくシンプルに説明したい

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