蒲蒲線(新空港線)がついに動き出す!?最新の都市計画素案からルートや新駅を考察

蒲蒲線」って聞いたことある?
東急線の蒲田駅と、京急線の京急蒲田駅を結ぶ路線のことで、正式名称は「新空港線」。
長年「本当にできるの?」って感じだったんだけど、2026年7月17日に東京都が都市計画の素案を公表して、ついに具体的な計画が見えてきたんだよね。

蒲蒲線

蒲蒲線
(新空港線)

今回は、東京都、羽田エアポートライン、東急電鉄が合同で開いた都市計画素案説明会の資料をもとに、どんな路線になるのか、どんな駅ができるのか、いつ開通するのかを整理していくよ!

蒲蒲線の長い歴史

この計画、実はめちゃくちゃ歴史が長い。
古くはなんと1982年(昭和57年)の大田区基本構想にまでさかのぼる。
当時は「東西連絡線」って呼ばれてたんだって。

その後、2000年(平成12年)の国の運輸政策審議会答申第18号で「2015年度までに整備着手が妥当な路線(A2路線)」として位置付けられ、少しずつ前進してはいたんだけど、費用負担の問題がずっと壁になってた。

転機が来たのは2016年(平成28年)。
交通政策審議会の答申第198号で「矢口渡から京急蒲田は、事業化に向けて合意形成を進めるべき」って明確に位置付けられた。

そこから一気に動いて、2022年(令和4年)に東京都と大田区が費用負担割合(都:区=3:7)で合意。
同年10月に、大田区と東急電鉄が共同出資で「羽田エアポートライン株式会社」という整備主体(線路や駅を作る会社)が設立された。

さらに2025年10月には、国から「速達性向上計画」の認定を受けて、鉄道事業のみなし許可も取得。
今回の2026年7月の都市計画素案公表に至った。
もはや歴史の授業って感じ。

都市計画の様子

今回の計画は、正式には「東京都市計画 都市高速鉄道東急電鉄東急多摩川線」と「東京都市計画 都市高速鉄道新空港線」という2路線として定められる。

路線区間延長
東急多摩川線(地下化区間)大田区多摩川一丁目〜大田区西蒲田七丁目約1,210m
新空港線(新設区間)大田区西蒲田七丁目〜大田区蒲田四丁目約760m

双方合わせて、都市計画上の延長は約2.0km
実際に工事を行う事業区間は約1.7kmになる。

蒲蒲線
都市計画素案

整備主体は羽田エアポートライン株式会社。
営業主体は東急電鉄株式会社。
いわゆる「上下分離方式」で、線路と駅を作る会社電車を走らせる会社を分けるスタイル。
費用は国、地方(都+区)、羽田エアポートラインが各1/3ずつ負担。

乗客目線で考えれば、単なる「東急多摩川線の地下延伸」ってことで問題ない。
一番わかりやすいでしょ。
運行区間は「渋谷方面〜多摩川駅〜蒲田駅〜蒲田新駅(仮称)」が想定されてる。

蒲田駅でも京急蒲田駅でもない「蒲田新駅」

今回の計画で一番面白いのが、駅の構造だと思う。
単なる延伸じゃなくて、かなり大掛かりな工事になる。

そして懸念もある。

東横線との直通運転

新空港線ができると、東急東横線東京メトロ副都心線との相互直通運転が実現する。
渋谷や新宿、池袋、さらには埼玉の和光市方面から乗り換えなしで蒲田エリアまで来られるようになる。(はず。)

位置図
位置図(資料より)

ここで気になるのが「8両編成」の存在。
東横線から乗り入れるってことは、8両編成の電車が多摩川線を走ることになる。
今の多摩川線は3両編成だから、現行施設のままでは停車できる駅が新駅のみになっちゃう。
てことで、多摩川駅と下丸子駅のホームを8両に対応する計画がある。

けど、多摩川線って踏切が多い路線なんだよね。
長い電車が走ると「開かずの踏切」問題がより深刻になるんじゃないかって心配。

連絡船及び留置施設概要図
連絡船及び留置施設概要図(資料より)

ちなみに、東急多摩川線と池上線は同じ車両を共用してるから、多摩川線蒲田駅の地下化後も地上部分に多摩川線と池上線を行き来できる連絡線が整備される予定。
さらに、新空港線の開業で車両が増えるから、蒲田駅付近の地上部に留置施設も作られる計画。
3両を3編成なのかな。

多摩川線の蒲田駅が地下化

東急多摩川線の蒲田駅は、現在の駅の真下に地下駅として作られる。
「開削工法」で、道路を一時的に通行止めにしながら上から掘り下げていく方式だってさ。

ちなみに、池上線の蒲田駅は今のまま地上2階。
だから多摩川線と池上線の乗り換えは、地下から地上に上がる必要があって、ちょっと遠くなっちゃうね。
車両の運用上は連絡船で問題ないようになってるけど、人の流れは明らかに変わる。

蒲田新駅は1面2線の切り欠きホーム!

一番注目なのが、京急蒲田駅の近くにできる「蒲田新駅(仮称)」の構造。

横断面図
横断面図

なんと「1面2線の切り欠きホーム」になる予定なんだって。
既存の道路の下の限られたスペースに駅を作らなきゃいけないから、ホームの反対側にもう1本線路を並べる余裕がない。

そこで、ホームを縦にずらして配置する「切り欠き型」を採用する。
具体的には、3両編成専用のホームと、8両と3両どちらも停まれるホームを前後に並べるっていう、かなり変則的な形。

横断面図
横断面図(資料より)

そして、蒲田新駅から京急蒲田駅まではそれなりに距離があるけど。。
3両専用ホームからだとさらに遠いが。。
地下通路でバリアフリーに繋がる構造になりそう。
今みたいに800mを地上で歩くよりはずっと楽になるはず。

その先、羽田空港までは?

みんなが一番期待してる「羽田空港までの直通」なんだけど。
今回の「第1期」計画では蒲田新駅から羽田空港までは繋がらない。
先の計画は「第2期」って位置づけ。

直通における最大の課題は、線路の幅(机間)の違い。
東急は1,067mm(狭軌)。
京急は1,435mm(標準軌)。
そのままでは電車が乗り入れられない。

まずは蒲田新駅まで作って、そこで京急蒲田駅に乗り換えてもらう形になる。
約800mのミッシングリンクは解消されるし、屋根付きでバリアフリーになるから今よりはるかに楽になるのは確かだけどね。

「第2期」として、蒲田新駅から大鳥居駅あたりまで繋ぐ構想もある。
ただ、線路幅の違いをどう解決するかは、まだまだ検討中の段階。
フリーゲージトレイン、三線軌条、対面乗り換えなど、課題解決案も出てるんだけど。。
こっちはもう少し先の話になりそう。

いつ開通するの?費用は?

スケジュールとお金の話をまとめておくよ。

項目内容
総事業費約1,248億円
事業期間令和7年(2025年)10月〜令和24年(2042年)3月
開業目標令和20年代前半(2038〜2042年頃)
運行頻度(朝ラッシュ)20本/時程度
運行頻度(その他)10本/時程度

現在は都市計画素案の段階で、これから都市計画案の作成・説明会・都市計画審議会・都市計画決定という手続きが続く。
並行して環境影響評価(アセスメント)も進める。
その後に事業認可を経て工事着手、という流れ。

15年以上先か。。

費用対効果はあるらしいが大変そう

総事業費約1,248億円。
工事期間は最大で2042年3月まで。
既存の電車を走らせながら地下を掘るんだから、そりゃお金も時間もかかるよね。

費用対効果については、国の交通政策審議会の答申で「事業化に向けて進めるべき」と位置付けられてるし、自由が丘〜蒲田新駅間の所要時間が現在の約37分から約15分に短縮(約22分短縮!)されるなど、整備効果は大きい。

見ている側としてはワクワクするけど。
工事に関わる人たちは本当に大変そう。
ご安全に。

長年の夢だった計画がこうして図面になって出てくるのは、素直に嬉しいね。
今後の手続きや工事の進捗も、引き続きチェックしていこう!

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